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『食と子宮内膜症について調べた研究報告』

食と子宮内膜症について調べた研究報告

これまで子宮内膜症と食生活や栄養との関連についての研究が多く行われています。


◎野菜や果物をたくさん食べ、肉は食べ過ぎないイタリアのミラノ大学研究では、504名の子宮内膜症の女性患者と同数の子宮内膜症でない女性に聞き取り調査を実施、過去1年間の1週間あたり、どんな食品をどれくらい食べているかを調べました。その結果、野菜や果物をたくさん食べている女性ほど子宮内膜症になりにくく、反対に肉やハムなどの加工肉をたくさん食べている女性ほど子宮内膜症になるやすいことがわかりました。
◎オメガ3脂肪酸を積極的に、トランス脂肪酸は摂らない
ハーバード公衆衛生大学院の研究チームは、7万人の女性看護師を対象に、1989年から12年に渡り実施された大規模な疫学調査「看護師健康調査」から脂肪の摂取状況と子宮内膜症の発症リスクの関係を調査、分析しました。
その結果、オメガ3脂肪酸の摂取量が最も多いグループの女性は、最も少ないグループの女性に比べ子宮内膜症の発症リスクが22%低く、トランス脂肪酸の摂取量の最も多いグループの女性は子宮内膜症の発症リスクが48%高いことが分かりました。
◎乳製品をよく食べ、ビタミンDを十分に摂る
ハーバード公衆衛生大学院の研究チームは、7万人の女性看護師を対象に、1991年から14年に渡り実施された大規模な疫学調査「看護師健康調査」から乳製品と血中ビタミンDと子宮内膜症の発症リスクの関係を調査、分析しました。
その結果、乳製品をよく食べる女性ほど子宮内膜症の発症リスクが低く、ビタミンD濃度が高い女性ほど子宮内膜症にかかりにくいとがわかりました。
◎ビタミンDを十分に摂る
東京大学医学部産婦人科の研究では、子宮内膜症の女性39名と子宮内膜症でない女性37名の血中のビタミンD濃度を測定したところ重度の子宮内膜症の女性は軽度子宮内膜症、子宮内膜症でない女性に比べてビタミンD濃度が低いことがわかりました。
また、ビタミンDは炎症や細胞の増殖を抑制する働きによって子宮内膜症の悪化を食い止めることを確かめました。

ビタミンDの充足にはサプリメントが無難です。ビタミンDは紫外線にあたることで体内で合成されますので日光にあたるのが望ましいのですが難しいこと、また、全体的にビタミンDが不足している女性が多いと言われているからです。まずは、毎日の食事でキノコ類や魚を意識して食べるようにすること、その上で、サプリメントで補うのが確実です。
その場合、ビタミンDは、毎日15~25μgを補充することで必要とされる血中濃度は確実に保たれるとの試験結果があります。
 
また日光浴もよいといわれます。一日どのくらい必要でしょうか?
夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度、日に当たるだけでじゅうぶんです。
ビタミンDはカルシウムの吸収をよくするために、骨をつくるうえで欠かせない成分ですが、食事からだけではなく、日光浴により皮膚でもつくられます。
またガラスは紫外線をあまり通さないため、窓越しの日光浴ではあまり効果は望めません。一日中家の中にこもりきりの人は、食事からじゅうぶんなビタミンDをとらないと不足してしまいます。

ビタミンDのサプリメントを摂取する場合、夕食後に摂取するのが体内に吸収される割合が最も大きくなるとの研究報告があります。

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>皆さんの心に寄り添って

皆さんの心に寄り添って

 私は漢方の「養生6割漢方4割」という考え方がとても好きです。主役は皆さんの持っている「健康になる力」。お薬やサプリメントは、その力を助けて延ばす助っ人です。  この二つの力を結びつけるのが、カウンセリングを中心とした相談です。これからも柔らかな心で、皆さんの声を聴きながら寄り添っていきたいと思っています。どうぞお気軽にいらしてください。

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