『どこまでならいいの? お酒と体外受精との関わり その2』
さて、アメリカ生殖医学会やイギリス政府機関では
妊娠を望む女性のための飲酒量の目安やガイドライン
を設けています。
まず、アメリカ生殖医学会では1日2ドリンク以下としています。
アメリカの場合、1ドリンクは14グラムとされていますので1日28グラム以下となり
厚生労働省の一般向けの目安量を上回ります。
やはり、アルコールの処理能力の人種間の差が大きいのかもしれません。
これはあまり参考にはなりません。
一方、イギリスは厳格です。
イギリスの政府機関であるNICE((National Institute for Clinical Excellence)のガイドラインでは
「週に1~2回、1~2ユニットを超えないこと」となっています。
イギリスの基準飲酒量はユニットで1ユニットは8グラムです。
ですから、お酒は週に1回、多くても2回程度にしましょう。
そして、その場合、アルコール8グラムを目安にし、16グラムを超えないようにしましょう」
ということになります。
アルコール8~16グラムを、それぞれのお酒の種類で換算してみます。
・ビール(アルコール度数5度) 200~400ml
・ワイン(アルコール度数14度) 約72~144ml
・日本酒(アルコール度数15度) 約72~144ml
海外の目安をそのまま取り入れるのはナンセンスですが、
より厳格なイギリスのガイドラインを参考にするのが無難だと思います。
「週に1日か、2日、少量を」
ということになります。
あくまで、厳格な目安です。
ただ、不妊治療を受けていて、気になるけれども飲みたいという方に
とっては安心して楽しめるラインではあると思います。