『男性の年齢や禁欲期間、精子の質は 妊娠に影響を及ぼすのか?』
男性の年齢や禁欲期間、精子の質が実際に体外受精に
影響があるかどうか・・・・
321名の卵子提供を受けた女性患者の 427ICSI周期の治療成績を
対象とした後ろ向き研究が実施されました。
そ
れぞれの相関関係は以下の通りでした。
男性の年齢が高くなるほど、
受精率や3日目良好胚率、
正常分割速度胚率、胚盤胞到達率、
良好胚盤胞率、着床率、
妊娠率が有意に低下していました。
また、禁欲期間が長くなるほど、3日目良好胚率や正常分割速度胚率、
胚盤胞到達率、着床率が有意に低下しました。
一方、精子数や運動率等の精液所見がよいほど、受精率や正常分割速度胚率、
胚盤胞到達率、着床率が有意に高くなっていました。
男性因子の影響を調べるために卵子提供を受けてICSI治療に臨んだカップルを対象にていますが、
男性の年齢の影響が最も大きかったようで、男性の年齢の影響は私たちが想像している以上に大きいようです。
女性と同様、男性の年齢も対策のしようがないものですが、禁欲期間を短くしたり、精子の質を改善することは取り組むことが有効です。