『不妊症の一般的な検査 ⑤子宮鏡検査について』
受精卵が着床する子宮内腔の状態をカメラで子宮・卵管の
状態を調べる検査です。
子宮鏡(ヒステロファイバースコープ)は胃カメラと同じで、
子宮鏡の先端は光ファイバーでカメラとつながっていてこれによって
子宮内部の様子がモニターに詳しく映し出され観察します。
実際の検査では、軟らかく細いファイバースコープを
子宮口から挿入し、子宮頚管を通して子宮内腔まで進めます。
当院で使用しているヒステロファイバースコープは直径が3mmと細いものです。
したがってあまり苦痛を伴わず、検査は通常数分で済みます。
月経終了後から排卵までの低温相の時期(月経周期7日目から12日目の間)に行います。
子宮粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮形態異常のほか、
子宮内腔癒着などもこの検査でわかります。
また、この検査では、卵管への入り口である
卵管子宮口を観察することができます。
卵管子宮口はまさに卵管の一部ですので、この部分の観察はとても重要です。
ここに、閉塞、狭窄、癒着、変形などがある場合には、卵管の異常と診断されます。
参考にして頂けたら幸いです。