【血糖値の上昇しやすい食事と卵巣低反応(少ない採卵数)の関係】
◎血糖値の上昇しやすい食事は、卵巣が正常でも採卵数が
少なくなる可能性がある可能性があります。
イタリアのミラノ大学の研究で
ART治療を受けるBMI(BMI:18-25)や卵巣が正常な女性患者303名
卵巣刺激を最大225日しながら
採卵日に食事調査を実施し、卵巣低反応(採卵数3個以下)
との関連を解析しました。
採卵数が3個以下の卵巣低反応だったのは303名中48名(16%)で
グリセミック負荷が高い食事、炭水化物の多い食事をしていた女性ほど、
卵巣低反応が多いことがわかりました。
そして最大グループは最小グループに比べて
卵巣低反応のリスクが約4倍高く、
炭水化物では5倍弱、
食物繊維では6倍、それぞれ高いことがわかりました。
このことから血糖値の上昇しやすい食事は卵巣予備能が正常な女性の卵巣の反応性に
マイナスの影響を及ぼすことが示唆されました。
食事をすると血糖値が上がりますが、
血糖値の上がり方は食事内容に大きく左右されます。
グリセミック指数(GI)とは食品ごとの血糖値の上昇度合いの指標で、
数値が大きいほど血糖値が上がりやすいことをあらわします。
一方、グリセミック負荷は、グリセミック指数(GL)に炭水化物の重量をかけた数値で、
同じように血糖値の上がりやすさの指標ですが、グリセミック指数が同じでも
食べる量が多いと血糖値の上昇度が高くなることから、
グリセミック負荷のほうがより現実的に反映されると言えます。