タイミング法や人工授精、体外受精においても
精液所見が良い方が結果が良いのはご存知かと思いますが、
そうなるとその「勝負の日」に向けて精子のコンディションを
整えたいと思うのは当然のことです。
今回は、その中でも特に大事な「禁欲期間」についての研究をご紹介します。
『禁欲期間と精子の質』
さて、6008人から採取した精液と禁欲期間の関係です。
禁欲期間1日は24時間射精なしということなります。
採取した精液を乏精子検体と言って条件が悪い状態と
条件が良い検体とに分けています。
この結果から、乏精子症検体では禁欲期間1日をピーク
に運動率が低下していくのが確認できます。
一方で正常検体においては、
禁欲期間7日目まであまり低下は見られないようでした。
なお、いずれの群においても禁欲期間0日は運動率が悪くなっています。
続いて、正常形態率を比較したところ、乏精子症の場合でも正常所見の場合でも
禁欲期間が0-2日で最も所見が良いという結果になっています。
理由としては、精子が精巣上体、精管を通って運ばれる際に酸化ストレスなどのダメージを受けるため、
その時間を短くした方が良いからと推察されています。
とうことで結論としては
・禁欲期間は「勝負の日」まで1日か2日が望ましい。
・特に乏精子症の方は禁欲期間1日が大事!
(朝に採精なら前日は射精しない)
でした。
ぜひ参考にしてください。【禁欲期間と精子の質】