『不妊と食生活について②』
若返る食事の法則
2.主食はなるべく未精白玄米に
パンダが笹の葉や竹を食べるのみでそれ以外のものを食べなくても元気であるように、動物にはそれぞれ食すべき適応食があります。
人間も動物ですから本来食べて元気になる適応食があり、古来からそれが玄米であることを古人は教えてくれています。ですから食事の60%は少なくとも穀物、できれば陰陽のバランスがとれた玄米にすると良いでしょう。
しかし、よく「30品目以上の食品を摂りなさい」といわれますが、果たしてそれは正しいことなのでしょうか?それは以下の点であまり良くないと思われます。
まず第一にそれだけの食材を購入する費用がかかり不経済です。
第二に購入された食品には添加物が多く含まれ、日持ちを良くするために加熱調理(滅菌処理)され、時間がたっているものが多く、栄養価は損なわれているものまで摂ることになる。
第三に何を食べようかと悩んでストレスを感じてしまいます。第四に自然界では同じものが入ってくるので胃腸は楽ですが、30品目以上を摂るということは胃腸を酷使する事になり、胃腸が疲弊します。
それよりは完全栄養に近い玄米を食べれば簡単に事足ります。でも精米した白米は「粕(カス)」と言う字になるように、殿粉の固まりで、白砂糖をとっているのと同じです。うどんやパンなどの白い食べ物もデンプンの固まりで砂糖と同じばかりでなく、粉にしていますから、空気中の酸素により酸化されており、白米以下の食べ物です。
ところで殿粉は分解されてブドウ糖となり、細胞内に取り込まれ、ミトコンドリアでATPの原料として使用されます。
このときにビタミンB1,B2,B6,B12やミネラルなどを消費してしまうことが分かっており、特にビタミンB1不足は顕著です。
B1不足は、仕事や勉強に集中できない、昼間に居眠りをする、イライラする、疲れやすい、肩がこる、口内炎ができやすいなどの日常よくある症状を引き起こしますので「えっ」と驚かれるかもしれません。
ですから、白米やうどんや白いパンは栄養素を奪う「マイナスの食べ物」なのです。
有名な話しとしては、ビタミンB1を米糠から抽出した鈴木梅太郎が、「ニワトリとハトを白米で飼育すると脚気様の症状がでて死ぬこと、糠と麦と玄米には脚気を予防して快復させる成分があること、白米はいろいろな成分が欠乏している」ことを報告しています。
現代の皆さんが白い殿粉の固まりや白い砂糖のお菓子を沢山食べて健康でいられる方が如何に少ないか、「未病」の方が如何に多いかと言う根本原因が上記にあります。
また精米した白米は黴びやすく、表面の酸化された糠油を落とさなければならないため、多量の水で「研ぎ」、下水を汚し、カロリーはあるが人を養う栄養が大変少ないものです。
話しが逸れてしまいましたが、結論として玄米には体の中で利用できるように必要なビタミンB類やミネラル・補酵素類がバランスよくほとんど全て入っていますので、玄米食をなるべく食べるようにしましょう。
玄米食がなかなか食べられない人は、雑穀を混ぜたり、麦飯を食べたりして工夫しましょう。
健康の「康」に「米」を足すと「糠(ヌカ)」となるように、糠には健康の元があります。
この糠を沢山使って麹菌で醗酵させた「玄米発酵食品」は非常に優れた食品ですので、外食で玄米を摂れないときなどに服用して玄米の栄養をスマートに摂取できますから、毎日利用するようにしましょう。