◎体内でつくることが出来ない必須栄養素の場合
栄養素の中には、生きていくのに絶対に必要な栄養素であるのだけれども、体内でつくることが出来ないものがあります。
たとえば、ビタミンやミネラルや糖鎖栄養素、必須脂肪酸と呼ばれているオメガ6脂肪酸、オメガ3脂肪酸、そして、必須アミノ酸などです。
自分でつくることが出来ないわけですから、当然、食事から摂り入れなければなりません。
ところが、食事内容に偏りがあると、不足したり、欠乏してしまうということが起こり得ます。
もしも、それらの栄養素が不足したら、健康になんらかのマイナスの影響を及ぼしてしまいます。
そのような場合、食事の偏りをあらため、不足を解消すべきです(自力)が、偏りをあらためたとしても、不足を解消するには、そこそこ、場合によっては何ヶ月もの時間がかかります。
その間、つなぎ的な役割をサプリメントが担うことになります(他力)。
一方、習慣化してしまった食事の偏りをあらためる(自力)のは、簡単なことではないので、食習慣はそのままで、サプリメントを摂り(他力)続けてもよいかなという考える方もあるかもしれません。
ところが、これはサプリメント(他力)の間違った使い方と言わざるを得ません。
なせなら、サプリメントで補充できる栄養素の不足は解消できても、食事の偏りによるバランスの悪さは解消することが出来ないからです。
また、食事の偏りで不足してしまう栄養素を全てサプリメント(他力)で補充できるわけではありません。
このように、サプリメント(他力)は食事(自力)で必要な栄養素をとれるようになるまでの「つなぎ」であることを知っておく必要があります。
ただし、妊娠前、妊娠中の女性にとって例外が1つあります。
それは葉酸です。
葉酸だけは、偏りのない食事をしていても、新しい命(胚や胎児)に必要とされる量をまかないきれない遺伝的特徴のある女性が一定割合いるからです。
決して病気でも、異常でもないレベルの遺伝的特徴です。
そのため、厚労省は妊娠前のすべての女性に葉酸をサプリメントで補充することを呼びかけているわけです。