【新型出生前診断についての解説その1】
少し前に 話題になった 「新型出生前診断」
全国でも受けられる方が増えているようです。 特に38歳以上の方は論文でも
有意差が確認されていて、特に時間のない妊婦さんは受けられる方が多いようです。
タカキ薬局では その話が出た事はありませんが、今回は毎日新聞9月8日の
記事が分かりやすく解説されていたのでご紹介したいと思います。
東京科学環境部編集委員長 河内 敏康氏
妊娠した女性の血漿から、お腹の中にいる胎児がダウン症などの
病気かどうか調べる「新型出生前診断」を受信する妊婦が
急増しています。 国内では、専門家でつくる日本医学会
から 正確な情報提供や診断後に妊婦ら家族を支援する
カウンセリングの体制が整っていると認められた全国の
71病院だけで行われています。 2013年4月の診断開始から
3年間で受診した妊婦は3万人を超えました。
実は愛知県は 7つの病院が認可を受けていますが、その7つの
病院が全て 尾張地区 三河地区には1つもないんですね。
http://www.prenatal-diagnosis.info/clinic/%E4%B8%AD%E9%83%A8.html
出生前診断は胎児に病気や奇形、「生命の設計図」にあたる
遺伝子を含む染色体に異常がないかを調べる検査です。
中でも新型出生前診断は、妊部の血漿に含まれる胎児の遺伝子を
調べる検査です。
検査対象は①ダウン症(23対ある染色体のうち、21番目の染色体
の数が1本多い) ②重い知的障害や奇形などを伴う13トリソミー
(13番目の染色体の数が1本多い)③重度の心疾患などを伴う
18トリソミー(18番目の染色体が一本多い)の3種類です。
ただし、検査の有効性を調べる着床研究として行われているため
誰でも検査を受けられるわけではありません。
画像引用元 http://ajisaibunko.sblo.jp/article/57001031.html
以前、それを行っている病院でお話を聞く機会がありましたが、結構手続きが
大変で、誰でも簡単には 行かないようです。
受けられるのは、超音波検査で染色体異常の可能性がある
▽過去に染色体異常のある胎児を妊娠した経験を持つ
▽出産時の年齢が35歳以上である 場合に限られています。
新型出生前診断は ダウン症などの染色体異常を早期に高い割合で
検出できるとされていますが、決して100%ではありません。
勘違いしてはいけないのは 100%ではないという事ですね。
羊水検査と合わせて 慎重な判断が求められます。
染色体異常がないのに「異常あり」と診断される人がどうしても
出てくるため、確定診断には胎児のいる子宮から「羊水」を
採取して調べる必要があります。 新型出生前診断を受けた
3万人のうち染色体異常が疑われたのは547人でその後、羊水
検査で異常が確定したのは417人でした。 うち94%の394人が
人工妊娠中絶を選んでいます。
417人のうち 33人の方は 妊娠を継続されているわけで それは相当な覚悟を決めた
選択なんだと思います。また中絶を止む無く選ばれた人の心中やいかばかりか・・・・
明日は 新型着床前診断のメリット・デメリットを紹介します。