男性不妊 もっとも多い原因が
『精子がちゃんと作られていない』事なのですが
実はその原因として一番多いのが
「原因不明」なんです。
要するに これっという原因が見当たらない
原因がないので、医院としても処置がないんですね。
漢方薬もこんな時によく使われていて、女性への治療、
すなわち、人工授精や体外受精、顕微授精によって妊娠を
目指すのが現実です。
なんか 絶望的に感じてしまうのですが
男性が 抗酸化サプリメントを服用すると
妊娠率や出産率が高くなるとの研究報告が発表されました。
コクランレビュー という世界的に定評のある
論文です。
どんなことが分かったのか?
男性不妊では、男性が抗酸化サプリメントを摂取することで、体外受精や顕微授精の妊娠率や出産率が高くなるというものです。
誰が発表した研究報告なのか?
コクラン共同計画の研究者によるもの。コクラン共同計画とは科学的根拠に基づいた医療のためにコクランレビューと呼ばれる、信頼性の高い医学研究を実施、発表している非営利団体。
どんな研究方法によるものなのか?
システマティックレビューと呼ばれる方法によるもの。過去に実施された医学文献を網羅的に検索して質の高い臨床試験を選び出し、統計学的な手法で統合、分析し、評価する方法です。
どんな研究が実施されたのか?
これまでの研究報告の中から、原因不明不妊、または、男性のパートナーが原因不明の乏精子症や精子無力症と診断され、体外受精や顕微授精を受けたカップルを対象にした質の高い臨床試験(無作為比較試験)を選び出しました。
トータルで2876組のカップルを対象とした、34の臨床試験のデータを統合、解析し、男性の抗酸化サプリメントの摂取が治療成績に及ぼす影響を調べました。
どのような結果が得られたのか?
男性が抗酸化サプリメントを摂取したグループは、摂取しなかったグループに比べて約4倍妊娠率が高かった(15の臨床試験で、トータル964組中、96組が妊娠)としています。
また、男性が抗酸化サプリメントを摂取したグループは、摂取しなかったグループに比べて、約5倍出産率が高かったとのことです(3つの臨床試験で、トータル214組中、20組が出産)。
さらに、抗酸化サプリメントを摂取した男性は、摂取しなかった男性に比べて、精子濃度が統計学的に有意に高かったとのこと。
いずれの試験でも抗酸化サプリメントの摂取による副作用は認められなかったとしています。
どのように結論づけているのか?
妊娠を望むカップルの男性が抗酸化サプリメントを摂取することで、パートナーの妊娠の確率が高くなる。 という事です。
(次回に続く)