『精子DNA断片化を選別する最新男性不妊治療』
1,DNA断片化率測定
精子を染色し、精子のDNA断片化率を測定する検査。
この検査では、DNA断片化率30%
正常として基準値を設けられています。
この“DNA断片化基準値30%”という値ですが、
“
“1億匹の中の30%=
残りの『
ということになります。
または、DNA損傷率が高い“精子群”
“
男性不妊で有名なクリニックのDNA断片化検査の患者分布を下記
DNA断片化率が基準値以上の患者が全体の3割もいらっしゃいま
生活習慣やストレスなどが原因で、
よく見かけますが、
このグラフを見る限り、断片化率20%
30%でなく29.9%
安全だと言えるのでしょうか?
受精卵がDNA修復機能を有していると言っても、
未修復の損傷個所や修復ミスが無いとは言い切れません。また、
受精
2,精子酸化ストレス度測定
精子DNA断片化の主な要因は活性酸素による酸化ストレスです。
精液内の酸化ストレス度が高い方はDNA断片化率も高い傾向があ
身体の活性酸素による酸化ストレス軽減する事は受精率や流産率に
3,ヒアルロン酸吸着による成熟精子選択法
上記、
高かった患者には
一般不妊治療中の患者様には活性酸素量を低減させるような
生活習
高度生殖医療に進まれた患
ヒアルロン酸吸着精子選択法という技術がありま
受精能を獲得した成熟精子はDNA損傷が少なくヒアルロン酸に
吸
高濃度でヒアルロン酸が含有されているメディウム内では、
逆にDNA損傷のある未成熟精子はそのままヒアルロン酸メディウ
泳ぎ回るのです。
元気に泳ぐ精子がNGで止まっている精子が良好というのもまた、
ヒアルロン酸であり、
ヒアルロン酸を分解する酵素
生理を考えると生化学的にも納得で
また、
著しく少なかっ
アクリジンオレンジ蛍光法という方法で精子を染色すると
DNA断
アクリジンオレンジ蛍光法で不妊男性の精子DNA断片化率を試験
緑色蛍光(DNA完全性)を示す精子は55%、
を示す精子は45%だった。
同様の試験をヒアルロン酸に吸着した精子で試験したところ、
この研究結果と相関を示すように臨床現場でも数々の報告がありま
2015年のヨーロッパ生殖医学会において、オーストラリア、
複数施設での大規模な研究を行い、
臨床妊娠率が有意
また同様に、
低かったと学会誌のLancetから昨年発表されました。
Lancet 393: 416-422, 2019
不妊治療において、採精後はほとんど男性の出番はありません。
しかしながら、その後の正常受精→良好分割胚→良好胚盤胞→
、
なってきています。
流産は不妊治療における最後の関門であり、
卵子が原因のこともあれば、
流産とは、ご夫婦の精神的・身体的・
ひとつの方法ですべての流産の原因を排除できないとしても精子要
できるのであればかなり意味のあることではないで
以上のことから、
顕微授精(ICSI)